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感想を語ったり普通に日記だったりするブログ。時々愚痴も出る。 語るのは主にTRPGリプレイものとサンホラと自サイト関連の話。
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まぁ誰も待っていないでしょうがミラ読み物化の続き。
死と嘆きと~のあたりのシーンは長いので2・3編にわけて書く予定。
今回は売り飛ばされたミーシャがイリオンに至るまでの道。

本当はもうちょっと別の経緯を予定していたんだけどなぁ…。
個人の奴隷として買い取られたミーシャを口八丁でちょろまかす女二人という。
助けてあげようというより単なる荷物持ちとしての利用。二人は個人的にイリオンに用があった。
神官様がお待ちというのも冗談みたいなもので別に呼び出されたわけじゃない。お宝が待ってる、みたいな。
でもまぁ二人はもうちょっと傍観者的存在かなーと思い今の形に。ミーシャの肩書きが手習いですしね。
日数経過はだいぶぼかしてます。げふげふ。
だって双子の合流が早すぎると不自然だし遅すぎるとミーシャが毒牙にかかりそうなんだもの!

次はイリオンのエレフ編。……ヘヴィー!

+ + + + + + + + + +
 立ち並んだ建物の一つの前で、前を行く男の足が止まった。
 二人が見ている前で妙にうれしそうな顔をした男が軽い足取りで入っていく。
 何が起ころうとしているのか、ミーシャにはよくわからなかった。
 ただ一つ、そこがよくない場所だということはなんとなくわかった。
 ミーシャは尻込みをしたが男に腕を掴まれ無理やり連れ込まれた。
 足を踏み入れた途端襲ってきたきつい匂いに頭がクラクラするようだ。
 泣き出しそうな顔で辺りをうかがっていると上から声が降ってきた。
「その子、見ない顔ね。新入りかしら?」
 視線を廻らせると女性が階段の手すりにもたれるようにして立っていた。
 左目にかぶさるゆるいウェーブの髪をかきあげ妖艶に微笑んでいる。まとった紫がさらに妖艶さを掻き立てていた。
 彼女の隣にはもう一人女性がいた。腕を組みながらミーシャを見下ろし、あきれたように言った。
「なんだ。まだ小さいじゃない」
「あら、そう? 私はあのくらいの年頃に売り飛ばされてきたわよ?」
「アタイだってそんなもんだったけどさぁ」
 好き勝手にしゃべる二人に、ミーシャを連れてきた男は怒鳴った。
「カッサンドラ! メリッサ! 出かける準備をしろ!」
 男の言葉に青い衣の女性が肩をすくめた。
「いきなりなにさ?」
「風の都の神官様がお呼びなんだよ」
 今度は最初に声をかけてきた女性が眉根を寄せた。
「やだぁ、イリオン? キナ臭い噂が多いところじゃない」
「異民族が攻めてくることはないわけ?」
「バルバロイがなんだ。奴らを食い止めるために城壁を築いているんじゃないか。
風神アネモスの加護を授けている神官様のために、何かしようという気はないのかお前たち」
 憮然とした様子で言う男に女二人は顔を見合わせた。
「何かって……ねぇ」
「アタイたちがすることといえば決まってるじゃないの。ねぇ?」
「あぁもう! ぐだぐだ言ってないでとっとと行け!」
 男はついに堪忍袋の緒が切れたらしく声を荒げた。
「はいはい。行けばいいんでしょ」
「仕事は仕事だもの。手は抜かないから安心しなさいな」
 やはり調子が変わらない女二人に、男は恨めしそうにつぶやいた。
「……くそ、一番の稼ぎ頭だからって調子に乗りやがって……」
 部屋に引っ込もうとする二人に、男は思い出したように声をかけた。
「待て、お前ら。こいつも連れて行け」
 男はずいとミーシャを押し出した。突然話題に上げられたミーシャは思わず目を白黒させた。
 ミーシャを見た青衣の女性は視線を男に移した。いぶかるような顔をしている。
「新入りも?」
「ポイント稼ぎの貢物だ。神官様は趣味が広いからきっと気に入ってもらえるさ」
 紫色の布をまとった女性はくるくると髪の毛をいじりながら言った。
「……調教はいらなくて?」
「この歳なら初々しい方がいいだろ」
「荷物持ちをやらせてもいいんでしょ?」
「好きにしろ」
 自分を置いて話が進んでいる。ミーシャはただ流されていくだけだ。
 ミーシャはうつむき、スカートのすそをぎゅっと掴んだ。
 脳裏に浮かぶのは離れ離れになった片割れの顔。
「エレフ……」
 少女のつぶやきは誰にも届かずに静かに消えた。

 散々時間をかけて準備を終えた二人が戻ってきた。各々手には荷物を持っている。
 近づいてきた二人はいきなり荷物をミーシャに押し付けた。
「はい」
「頼んだよ」
「え? え?」
 戸惑いながらも荷物を受け取るミーシャ。持てないほどではないが、今まで荷物を持たされたことなどない少女には十分重荷だった。
 ミーシャがおろおろと二人を見ると、青衣の女性はふんと鼻をならした。
「なんて顔してんのさ。下っ端が荷物を持つのは当然だろ?」
 艶然と笑っていた紫色の女性が口を開いた。
「私はカッサンドラ。彼女はメリッサよ」
 カッサンドラの台詞を受けたメリッサがずいとミーシャに詰め寄った。
「最初に言っておくけどね、新入り。つまらないことでアタイの足を引っ張ったらただじゃ済まさないよ?」
「は、はい……」
 ミーシャは縮こまってうなずくのがやっとだった。
「それじゃあ、そろそろ出発しましょうか」
 カッサンドラの一声で一行の旅路が始まった。

「急いで、貴方達。アネモンの神官様がお待ちよ」
「おい、新入り! ぐずぐずしてるとアタイの鉄拳が火を噴くよ!」
 メリッサに怒鳴られたミーシャは蚊の鳴くような声で謝った。
「ごめんなさい……」
 二人分の荷物を持たされ、慣れない旅路を強いられているのだ。ミーシャの負担は並大抵のものではなかった。
 それでも二人についていこうとミーシャは必死に歩いた。
 一方の娼婦二人は気楽なものだった。ぽかぽかした日和に目を細めている。
 うーんとのびをしたカッサンドラはかたわらのメリッサに言った。
「いい天気ねぇ」
「ほんと。この調子で雨女神様には休んでもらいたいわ」
「あらぁ、太陽神様が頑張っておられるのではなくて?」
「ヘリオス様といえば、ソフィー様はご息災かしらね?」
 ぼんやりと二人の会話を聞いていたミーシャは首をかしげた。
「ソフィー?」
 ヘリオスは太陽神の名前だとわかったが、ソフィーという名には心当たりがなかった。そんな女神がいただろうか?
 そんなミーシャに、女二人はきれいな顔をしかめた。
「ちょっと。あなた、ソフィー様を知らないの?」
「聖なる詩人と名高いんだよ? 優しくて博識で、アタイたちみたいな人間だって憧れるんだから」
 非難の的になり、ミーシャはまたうつむいた。
「……ごめんなさい」
 メリッサはイライラした様子で見ていたが、ふいとそっぽを向いた。

 それから3人は何日にもわたる徒歩の旅を続けた。もちろん、道中の世話は新入りであるミーシャに任された。
 雨女神もいつまでも休んでいるわけにもいかないのか途中で一雨降られる場面もあったが、旅はおおむね順調であった。
 女二人は気分がいいのか歌を口ずさみ出した。ミーシャはただじっと聞いていた。
 しばらく続いていた歌がふと途切れた。カッサンドラが長い髪をかきあげ微笑んだ。
「……っと。着いたわねぇ」
「わ~お」
 二人はどこか愉快そうにその光景を眺めていた。
 ミーシャは畏怖を抱きながらつぶやいた。
「ここが……イリオン?」
 いやでも目につくのが、築きあげられた石の壁。壁は街全体をぐるりと覆っているようだった。
 高い城壁は何者も拒むと言わんばかりに聳え立っている。
 3人はついに目的地に辿りついたのだ。
 死と嘆きと風の都――イリオンへと。
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ゲーマー猫好きひっきー体質。これはひどい。

普段自分の趣味を語らないんですが、

ネット上でくらいはっちゃけちまえ

と思いブログ開設。

TRPGリプレイについてとか

サンホラについてとか語ったり

時々愚痴も入る。人間だもの。

あ、カウンターは自作です。
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