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感想を語ったり普通に日記だったりするブログ。時々愚痴も出る。 語るのは主にTRPGリプレイものとサンホラと自サイト関連の話。
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ミラ読み物化計画。風の都中編。今日書いた分はほとんどないです。書いてあったけどUPしなかっただけ。
今日はそんな余裕ない!何故かUPしてるけど!
問題のシーンの具体的な描写はしません。自分の読み物をR指定にしたくないので。残念だったねぇ。
自分の中では時間経過に数パターン想定があったんですが。
具体的に書き始める前にはオリオンとは逃亡する前々から見知った相手になっていました。夜になるとこっそり会っていつか逃げ出そうぜ!とかいうを話をしたり。
その中でちょろっとオリオンの過去に触れたりさせようかなーと思っていたんですが、そのルートだと色々と考えないといけないことがでてきたのでやめました。
次はいよいよ運命の再会だー。ところで逃亡中のあの鈍い音は剣?殴打? やたらえぐるような音がするんですが。

+ + + + + + + + + +
「この世界にはね。運命を紡ぐ女神様がいるのよ」
 暗い闇の中、声を聞いた。大好きな母の声。
 エレフは我が家の布団の中にいた。
 眠れないからとお話を聞かせてせがむと母は色んな神様の話をしてくれた。運命の女神の話も。
 ミラと呼ばれるその女神は白い糸を紡いで運命を作り上げるらしい。
 楽しいことも、悲しいことも全てミラが紡ぎだしたものならば……女神はどんな世界を望んでいるのだろう。
 まどろみの中、そう幼心に思っていた。
「お前らぁ! 時間だ、さっさと起きろ!」
 少年を夢から現実へと乱暴に引き戻したのは野太い男の怒声。
 エレフはのろのろと起き上がり、今日も昨日のようなことになるのだろうかと思い暗い顔をした。

 奴隷といえども朝食は出る。麦などではなく、腹が満たせるだけまし程度のまずい食事だったが。
 座りこんだ奴隷達のほとんどが黙々とそのまずい飯を胃に詰める中、顔を上げたエレフは眉を寄せた。
 少し離れた場所に座っている、目が落ち窪んだ男。その男の後ろに、黒い人影のようなものが見えたのだ。
 エレフは隣で食べていた男をつついた。
「……ねぇ、おじさん」
「なんだ?」
 小さい声で男が返す。おしゃべりが見つかったら鞭を振り上げられることもあるから警戒しているのだろう。
 エレフもまた小声になった。先ほどの男を小さく指差すと、男を見た。
「あそこにいる人の後ろ、なんか黒いものがない?」
 そう言ったエレフに、男は憐れむような目を返した。
「つらいのはわかるがな、坊主。自分をしっかり持たないとやっていけないぜ」
 男にあの影が見えないようだった。エレフは言おうと思っていた言葉をのみこんだ。
 ――おじさんの後ろにも、同じ影が見える――と。

 食事の時間が終わるなりすぐに労働に狩り出された。
 数百とも知れぬ奴隷達がやる仕事はただ一つ。石を運ぶこと。
 石といっても、道端に転がっているような小石ではない。城壁を築くためのブロックだ。
 エレフ一人では荷が重い。しかし運ばなければ鞭で叩かれる。だからエレフは痛いほど歯を食いしばって石を背負い歩いた。
「…………」
 重石を負いながら歩くエレフは気付いていた。
 奴隷達の多くが、朝見た男のように黒い影を背負っていることに。
 ……あ。
 思わず足を止めたエレフの視線の先では件の男が倒れていた。
 監視役の男が彼に歩み寄ると脅迫するように鞭を地面に叩き付けた。反射的に萎縮してしまうあの嫌な音が響く。
 彼は身じろぎしたものの、立ち上がらなかった。いや、立ち上がれないのだろうか。
 しかし監視役は情けをかけない。追い討ちをかけるように彼を引っぱたいた。
 やがて……彼はぴくりとも動かなくなった。それと同時に彼の背後にあった黒い影がゆっくりと消えた。彼は死んでしまったのだろう。
 その光景を見ながらエレフはあることを考えていた。
 彼の背に見えていた黒い影は死の予兆なのではないか、と。
 この過酷な環境の中で死んでいく奴隷は数多いる。換えもまた、数多。
 黒い影はそんな彼らにつきまとう死神に違いない。
 監視役は苛立った声音で手近な奴隷に叫んだ。
「ええい、これはもう使いものにならん! 絶望の谷へ捨てて来い!」
 言われた奴隷は指示されるまま横たわる男を引きずり、どこかへ行ってしまった。
 監視役は辺りをぎょろりと見回し、声を張り上げた。
「こんな風に貴様らも死にたくなかったら、とっとと働くんだ!」
 さらに目線を廻らせた男は立ち止まっていたエレフに目を留めると怒りの形相で近づいてきた。
「貴様、誰がさぼっていいと言った!」
「うわっ!」
 男に鞭で打たれ、エレフは身を縮こまらせた。
 かつて少年に向けられたのは両親の愛と慈しみの心。
 しかし今少年の胸に宿るのは全く異質の感情。
 男に対し怒りと憎しみを抱きながらも、エレフはのろのろと歩き出した。
 あの男の背に黒い影が見えないことが残念でならなかった。
「石を運んだ者にだけ、食事を与えてやる!」
 なおも鞭で威嚇しながら奴隷達に向かって男は叫ぶ。
「さぁ働け! 死ぬまで働くんだ!」
「……いっそ」
 後ろを歩く奴隷のつぶやきが耳に入った。
「いっそ死んだら楽なんだ。きっと今よりマシだ……」
 後ろの声はそんな譫言を繰り返した。
 あぁ、確かに。
 エレフは小さくつぶやいた。
 死後の世界がどんなところかなんて知らない。
 だけど、きっとこんな鞭に打たれ脅されながら重い石を運ぶよりはましな世界が待っている気がする。
 連中にとって奴隷は犬なのだろう。命令に従って動く便利な犬。
 でも……。
 前を見るエレフの紫色の瞳はまだ死んでいなかった。
 あきらめるものか。
 絶対にここから逃げ出してやる。そして、ミーシャを探すんだ。
 犬だと思うならそう思っているがいい。犬にだって牙はあることをいつか思い知らせてやる!
 決意の表情で歩いていると、同じ年頃の少年とすれ違った。
 エレフは関心を寄せなかったため、すれ違った後で彼が振り向いたことに気がつかなかった。

 それから数日間、エレフは石を運び続けた。
 ある夜、いつものように臭い寝床に就き身を休めようとした時、男がやってきた。
 男が言うにはエレフは呼び出しを受けたので風神官の部屋に行かないといけないらしい。
 神官といえばいわば偉い人だ。そんな人から呼び出される覚えはないのだが……。
 首を傾げながらエレフは夜道を歩く。すぐそこに待ち構える苦難を知る由もなく。
 風の神官は――端的に言うならばそう――変態だった。

 しばらくして神官の部屋から出てきたエレフは満身創痍だった。左腕を押さえながら怨嗟の言葉をつぶやいた。
「くそ……痛ぇ……」
 エレフの全身に痛ましくついたミミズ腫れは神官によるものだった。
 神官はエレフが痛がる様を愉しんでいるようだった。悲鳴を上げて反応すればするほど神官は悦び、ますます鞭を振るった。とんだ変態だ。
 奴隷としての労働よりもある意味過酷なその時間の中で、エレフは男の声を聞いた気がした。
『モット生ヲ憎ムガィィ』と。
 途中で用があると言って訪ねてきた女性がいなければ今も"愛で"られていたことだろう。そう考えるだけで身の毛もよだつ。
 よろよろと歩くエレフの目は昏い光を宿していた。
「あの変態神官……いつか殺してやる」
「よぉ! ブサイクちゃん」
 横手から声がした。エレフは反射的に身構えた。
 声の主は同い年くらいの少年だった。……どこかで見たような気もする。
 少年は傷だらけになっているエレフの顔を見ながらにやりと笑った。
「ひでぇツラだな」
 むっとしたエレフは彼を睨んだ。見れば彼も同じような状態である。
「ふん。人のこと言えたツラかよ……」
 毒を吐いたエレフに、少年は目をぱちくりさせた。そして何がおかしいのか吹き出した。
「ふ……ふふっ! ちげぇねぇ!」
 少年が笑う。思わぬ反応に毒を抜かれたエレフもつられて声を出して笑った。……笑ったのはいったい何日ぶりだろう。
「ははは……。あ、名前まだ言ってなかったな。俺はオリオン! お前は?」
「エレウセイア。呼びにくいんならエレフでいい」
「へー、エレフか。悪くない名前だな」
「なんだよそれ」
 あきれた顔でオリオンを見る。ゆるいウェーブの金髪を後ろで一つに束ねた彼はまた口を開いた。先ほどまでよりは少し真剣な面持ちだった。
「で、お前もあれだろ。あの変態につかまったんだろ?」
「……あぁ」
 先ほどまでの笑顔を完全に消してエレフは頷いた。
 オリオンは何か納得するようにしきりに一人で頷いていた。
「うん、そうだよな。そうだろうと思ったぜ。
それで、どう思う?」
「どうって、なんだよ」
 眉をひそめるエレフにオリオンはにやりとした顔でたたみかけた。
「あの変態をやっつけてやりたいとは思わねぇか?」
 魅惑的な提案にエレフの表情が変わった。
「できるのか?」
「もちろん! ちゃんと考えはあるんだぜ!」
 オリオンはえへんと胸を張った。
 彼の言い分をまとめるとだいたい次の通りらしい。
 オリオンは以前弓矢をちょろまかし、隠し持っている。
 神官の部屋には短剣も飾ってあった気がする。武器にはなるはず。
 あの変態は部屋に誰かを連れ込んでいる時は護衛を部屋から遠ざけている。
 そして今も部屋に女がいるだから護衛はいないはず。
 闇夜にまぎれて忍んでいけば神官の部屋まで行ける。
 不意をつかれた丸腰の変態神官はなす術もなく、後は殴り放題。
「どうよ! 完璧だろ!?」
「……そうかぁ?」
 意気揚々と語るオリオンに対し、エレフは半信半疑だった。
 はず、だの気がするだのという文言が多すぎるように感じた。変態が大声で叫んだら兵隊が駆けつけてきて一巻の終わりになる気もする。
 しかし先ほどの一件をエレフは腹に据えかねた。一発あの顔を殴ってやらないと気がすまない。
「……わかった。俺も乗るよ」
「お、さすがじゃん! いやー、お前ならそう言ってくれると信じてたぜ!」
 会ってせいぜい数十分の相手に言う台詞かと思ったが口には出さなかった。どうもこのオリオンという少年はお調子者のようだ。エレフは少し不安になった。
 そんな内心を知らないオリオンは生き生きと話した。
「じゃ、俺は隠してある弓を持ってくるからエレフは先に変態の部屋の近くで待機な。ヘマして見つかんなよ!」
「お前こそ、監視に見つかって変に思われるなよ!」
「へへっ!」
 鼻をかくと、金髪の少年はそっと暗闇に消えていった。
 さぁ、自分も行けるところまで行っておこう。
 犬が狼の牙を剥く時が来たのだ。エレフはそう思っていた。
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ゲーマー猫好きひっきー体質。これはひどい。

普段自分の趣味を語らないんですが、

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と思いブログ開設。

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