感想を語ったり普通に日記だったりするブログ。時々愚痴も出る。
語るのは主にTRPGリプレイものとサンホラと自サイト関連の話。
君に咲くリリーの先駆けに作っていた話。
無邪気なあの子の雰囲気もまじってる。
そんなわけでサイトにはあげないけどここに投下。どーん。
あー、リリーの続きも書きたいなー。主にマリウスとアンナをやるためにっ(笑)
ラスの話もやりたいなー。生前と没後と番人時代と、やりたい時点は色々ある。
オクナムの遺跡(アリアンロッド)にまつわる伝説の読み物化も興味津々。とりあえず落ち着け自分。
無邪気なあの子の雰囲気もまじってる。
そんなわけでサイトにはあげないけどここに投下。どーん。
あー、リリーの続きも書きたいなー。主にマリウスとアンナをやるためにっ(笑)
ラスの話もやりたいなー。生前と没後と番人時代と、やりたい時点は色々ある。
オクナムの遺跡(アリアンロッド)にまつわる伝説の読み物化も興味津々。とりあえず落ち着け自分。
+ + + + + + + + + +
『 Tell me, tell me please 』
さあ今日も始めよう。
ゆっくりと息を整えると、手の平にイメージを集中させる。
すると、光が収束し見る間に剣の形を取った。
掴みようのない光でできたはずのそれも握りしめれば確かな手ごたえがある。
さあ。始めよう。
ひゅっ。
呼気と共に剣を振り下ろす。
真赤な花を一輪咲かせ、動いていたものが動かなくなった。
まずは1つ。
今日こそ100までいけるといいな。
あの場所で目覚めた時、僕は一人ぼっちだった。
何もかもが白いあの場所。所々赤で彩られていた。動くものは一つとしてなかった。
上下とも7分程度の白い服を着た僕は歩き出した。白い床は裸の足には冷たかった。
幾度も違う部屋に着き。幾つも似たような姿のものを見て。
足が擦り切れ悲鳴をあげだした頃、僕は光を見た。
後ろから2つ来る。
不意をつくつもりだろうか。でも、僕には"視えて"いる。
ゆるりと振り向くと光の剣を振るった。
どれだけ斬っても光の剣は赤く染まることなく輝いている。
ゆっくりと目を閉じる。感覚を研ぎ澄ませると離れたところに幾つかの気配を察知した。
こっちの方がたくさんあるな。
そう判断すると迷わず足を向けた。
世界は光の中にあったけど。
僕はこの世界に光を見出せていない。
曲がり角の出会い頭に3つ。これで32。
まだ3分の1もいってない。道のりは遠い。
もっともっと数えないと。
幾度も剣を振るっていながら、疲労はまるでない。
剣は体と一体化しているかのように容易く扱えた。
あまりに自然に扱えるからそれを疑問に思ったことさえない。
教えて。誰か。どうか教えて欲しい。
僕は幸せになれるの?
この道に光なんてあるの?
答えが見つからないから僕は、この手を赤に染めるしかないんだ。
おまじないにしか望みを見い出せない――
48。49。
ゆっくりと、着実に。数は増えてゆく。
着実に数えられていくという喜びと。
もしもこれでも叶わなかったらどうしようという恐怖。
僕が抱くのはその二つ。
教えて。誰か。どうして答えてくれないの。
太陽が完全に沈んだ頃、僕は足を止めた。
今日は99。
惜しい。すごく惜しい数。あと、1つなのに。
一人で作ったおまじない。
日が昇っている間に100を数えられたら、誰かが僕を見つけてくれる。
僕の存在を認めてくれる、誰かが。
他のおまじないもあったかもしれない。なかったかもしれない。
でも僕はこのおまじないを信じている。きっと僕を救ってくれるおまじない。
今日もだめだったな。明日こそはいけるかな。
うなだれる僕の視界に、一人の少女が入った。
今日は終わりと思ったけど、やっぱりやめた。
あの子で丁度100になる。そうすれば、僕はきっと……。
一度消した光の剣を再び生み出し、僕は彼女に近づいた。
僕に気付いた少女が首を傾げる。
「だぁれ?」
少女は無垢な目で僕を見る。僕の手にある剣が見えないわけではないだろうに。
問いかけに、僕はひとり言のように答えた。
「誰? それは僕が聞きたいよ」
僕は誰? どこから来たの? 何のために生を受けた?
僕の答えに少女は再び首を傾げた。
「名前がないの?」
「名前……?」
僕は僕だ。
でも、そうだ。それは名前じゃない。
名前じゃない……けど、関係ないだろう?
たとえ名前があっても、呼んでくれる人がいないんだから。
「そんなのないよ」
「じゃあ、なっちゃんでいい?」
「……え?」
「ななしのなっちゃん。……いや?」
ちょこんと首を傾げる。
それは僕の名前?
名前をつけようというの?
迷い。戸惑い。混乱。それらを振り払う。
どうでもいいだろう? これからこの子は100個めになるんだから。
……いや。
救わない神ならいらない。叶うともわからないおまじないも、もういらない。
「君の……名前は……?」
僕は、恐る恐る尋ねた。何を恐れているのか自分でもわからないけど。
彼女の中に小さな光が見えるんだ。ずっとずっと欲しかったものが。
「りっちゃんはね、りっちゃんっていうのー」
「りっちゃん……」
「うん!」
繰り返すとりっちゃんはうれしそうに頷いた。
ふと、りっちゃんが後ろを向いた。そして大きく手を振る。
視線の先には仮面を貼り付けたように無表情な女性が立っていた。
彼女が歩いてくるとりっちゃんはにこにこと言った。
「アリスさーん! えっとね、なっちゃんだよ!」
「……リコリス。状況を説明なさい」
「はーい。あのね、なっちゃんが暴れててりっちゃんが止めてお友達なの!」
「……聞くだけ無駄だったわ」
アリスとかいう人は、りっちゃんの説明をばっさり斬り捨てた。
りっちゃんはなんでわかんないのーと不満顔だったが、それを無視してアリスは僕の前に立った。
無表情に見えるが、眼差しは限りなく鋭い。僕を見下ろしたまま彼女は口を開いた。
「正直に答えなさい。ここしばらく続いている大量虐殺はあなたの仕業?」
「僕は……100数えようとしてただけだよ」
「100? いったい何の話?」
「おまじない。100数えられたら僕を救ってくれる人が来るんだ。
……もういらないけど」
りっちゃんがいてくれるなら、もうあのおまじないはいらない。もう見つかったから。
アリスは軽く考え込んでいたが、視線は前を向いたまま傍らの少女を呼んだ。
「…………リコリス」
「はーい♪」
「どう思う? 更正は可能か、否か」
「んっとねー。なっちゃんなら大丈夫だと思うのー」
太陽のように笑いながらりっちゃんは続ける。
「きっとなっちゃんは寂しかっただけなの。お友達をいっぱい作ればいっぱい安心できるの」
「もう手遅れということは?」
「なっちゃんは強いこだから平気だもん!」
何を根拠に、と思わずにはいられないことを力強く言ってのけた。
アリスはじっと僕を見つめるとおもむろに言った。
「あなたにその意思があるのなら、うちに来なさい。
色々と検査や教育は受けてもらうけど、ある程度の自由も約束するわ」
「一緒に行ったら……りっちゃんとも一緒にいられる?」
「うん! 一緒だよ♪」
僕の問いにはりっちゃんが答えた。
なら僕の答えは決まっている。
「じゃあ行く」
「わーい♪ よろしくね、なっちゃん!」
りっちゃんが僕の手をぎゅっと握る。その感触がとてもうれしかった。
「ナッシュ」
「……?」
アリスが何を言ったのかよくわからなかった。
顔をあげると、アリスは説明を加えた。
「あなたの名前よ。名無しだのなっちゃんだのと呼ぶわけにもいかないでしょう」
「ナッシュ……」
ナッシュ。ナッシュ。僕の名前。
りっちゃんが手を差し出した。
「行こ、なっちゃん!」
「……うん!」
差し出された手を強く握って大きく頷いて。
僕は二人と一緒に歩き出した。
やっと見つけた僕の光。
願わくば、ずっと傍で輝いてくれますように。
僕の新しいおまじないが生まれた。
わかりにくいけどダブルクロスの世界イメージで読んでもらえるとありがたい。
なっちゃんはエンジェルハイロゥ/オルクスのオーヴァード。
たぶんFHに捕まってたんでしょうね(他人事のようだ)
光の剣はもちろんエンジェルハイロゥの能力。
ロイスを求めて彷徨い歩く、ジャーム化すれすれだったなっちゃん。
リコリスとアリスはUGNの人間。きっとりっちゃんはソラリスで、錯覚の香りを使ったんだと思う(笑)
アリスについては考えてないけどイメージ的にはノイマンとバロールがいいなーなんとなく。
さあ今日も始めよう。
ゆっくりと息を整えると、手の平にイメージを集中させる。
すると、光が収束し見る間に剣の形を取った。
掴みようのない光でできたはずのそれも握りしめれば確かな手ごたえがある。
さあ。始めよう。
ひゅっ。
呼気と共に剣を振り下ろす。
真赤な花を一輪咲かせ、動いていたものが動かなくなった。
まずは1つ。
今日こそ100までいけるといいな。
あの場所で目覚めた時、僕は一人ぼっちだった。
何もかもが白いあの場所。所々赤で彩られていた。動くものは一つとしてなかった。
上下とも7分程度の白い服を着た僕は歩き出した。白い床は裸の足には冷たかった。
幾度も違う部屋に着き。幾つも似たような姿のものを見て。
足が擦り切れ悲鳴をあげだした頃、僕は光を見た。
後ろから2つ来る。
不意をつくつもりだろうか。でも、僕には"視えて"いる。
ゆるりと振り向くと光の剣を振るった。
どれだけ斬っても光の剣は赤く染まることなく輝いている。
ゆっくりと目を閉じる。感覚を研ぎ澄ませると離れたところに幾つかの気配を察知した。
こっちの方がたくさんあるな。
そう判断すると迷わず足を向けた。
世界は光の中にあったけど。
僕はこの世界に光を見出せていない。
曲がり角の出会い頭に3つ。これで32。
まだ3分の1もいってない。道のりは遠い。
もっともっと数えないと。
幾度も剣を振るっていながら、疲労はまるでない。
剣は体と一体化しているかのように容易く扱えた。
あまりに自然に扱えるからそれを疑問に思ったことさえない。
教えて。誰か。どうか教えて欲しい。
僕は幸せになれるの?
この道に光なんてあるの?
答えが見つからないから僕は、この手を赤に染めるしかないんだ。
おまじないにしか望みを見い出せない――
48。49。
ゆっくりと、着実に。数は増えてゆく。
着実に数えられていくという喜びと。
もしもこれでも叶わなかったらどうしようという恐怖。
僕が抱くのはその二つ。
教えて。誰か。どうして答えてくれないの。
太陽が完全に沈んだ頃、僕は足を止めた。
今日は99。
惜しい。すごく惜しい数。あと、1つなのに。
一人で作ったおまじない。
日が昇っている間に100を数えられたら、誰かが僕を見つけてくれる。
僕の存在を認めてくれる、誰かが。
他のおまじないもあったかもしれない。なかったかもしれない。
でも僕はこのおまじないを信じている。きっと僕を救ってくれるおまじない。
今日もだめだったな。明日こそはいけるかな。
うなだれる僕の視界に、一人の少女が入った。
今日は終わりと思ったけど、やっぱりやめた。
あの子で丁度100になる。そうすれば、僕はきっと……。
一度消した光の剣を再び生み出し、僕は彼女に近づいた。
僕に気付いた少女が首を傾げる。
「だぁれ?」
少女は無垢な目で僕を見る。僕の手にある剣が見えないわけではないだろうに。
問いかけに、僕はひとり言のように答えた。
「誰? それは僕が聞きたいよ」
僕は誰? どこから来たの? 何のために生を受けた?
僕の答えに少女は再び首を傾げた。
「名前がないの?」
「名前……?」
僕は僕だ。
でも、そうだ。それは名前じゃない。
名前じゃない……けど、関係ないだろう?
たとえ名前があっても、呼んでくれる人がいないんだから。
「そんなのないよ」
「じゃあ、なっちゃんでいい?」
「……え?」
「ななしのなっちゃん。……いや?」
ちょこんと首を傾げる。
それは僕の名前?
名前をつけようというの?
迷い。戸惑い。混乱。それらを振り払う。
どうでもいいだろう? これからこの子は100個めになるんだから。
……いや。
救わない神ならいらない。叶うともわからないおまじないも、もういらない。
「君の……名前は……?」
僕は、恐る恐る尋ねた。何を恐れているのか自分でもわからないけど。
彼女の中に小さな光が見えるんだ。ずっとずっと欲しかったものが。
「りっちゃんはね、りっちゃんっていうのー」
「りっちゃん……」
「うん!」
繰り返すとりっちゃんはうれしそうに頷いた。
ふと、りっちゃんが後ろを向いた。そして大きく手を振る。
視線の先には仮面を貼り付けたように無表情な女性が立っていた。
彼女が歩いてくるとりっちゃんはにこにこと言った。
「アリスさーん! えっとね、なっちゃんだよ!」
「……リコリス。状況を説明なさい」
「はーい。あのね、なっちゃんが暴れててりっちゃんが止めてお友達なの!」
「……聞くだけ無駄だったわ」
アリスとかいう人は、りっちゃんの説明をばっさり斬り捨てた。
りっちゃんはなんでわかんないのーと不満顔だったが、それを無視してアリスは僕の前に立った。
無表情に見えるが、眼差しは限りなく鋭い。僕を見下ろしたまま彼女は口を開いた。
「正直に答えなさい。ここしばらく続いている大量虐殺はあなたの仕業?」
「僕は……100数えようとしてただけだよ」
「100? いったい何の話?」
「おまじない。100数えられたら僕を救ってくれる人が来るんだ。
……もういらないけど」
りっちゃんがいてくれるなら、もうあのおまじないはいらない。もう見つかったから。
アリスは軽く考え込んでいたが、視線は前を向いたまま傍らの少女を呼んだ。
「…………リコリス」
「はーい♪」
「どう思う? 更正は可能か、否か」
「んっとねー。なっちゃんなら大丈夫だと思うのー」
太陽のように笑いながらりっちゃんは続ける。
「きっとなっちゃんは寂しかっただけなの。お友達をいっぱい作ればいっぱい安心できるの」
「もう手遅れということは?」
「なっちゃんは強いこだから平気だもん!」
何を根拠に、と思わずにはいられないことを力強く言ってのけた。
アリスはじっと僕を見つめるとおもむろに言った。
「あなたにその意思があるのなら、うちに来なさい。
色々と検査や教育は受けてもらうけど、ある程度の自由も約束するわ」
「一緒に行ったら……りっちゃんとも一緒にいられる?」
「うん! 一緒だよ♪」
僕の問いにはりっちゃんが答えた。
なら僕の答えは決まっている。
「じゃあ行く」
「わーい♪ よろしくね、なっちゃん!」
りっちゃんが僕の手をぎゅっと握る。その感触がとてもうれしかった。
「ナッシュ」
「……?」
アリスが何を言ったのかよくわからなかった。
顔をあげると、アリスは説明を加えた。
「あなたの名前よ。名無しだのなっちゃんだのと呼ぶわけにもいかないでしょう」
「ナッシュ……」
ナッシュ。ナッシュ。僕の名前。
りっちゃんが手を差し出した。
「行こ、なっちゃん!」
「……うん!」
差し出された手を強く握って大きく頷いて。
僕は二人と一緒に歩き出した。
やっと見つけた僕の光。
願わくば、ずっと傍で輝いてくれますように。
僕の新しいおまじないが生まれた。
わかりにくいけどダブルクロスの世界イメージで読んでもらえるとありがたい。
なっちゃんはエンジェルハイロゥ/オルクスのオーヴァード。
たぶんFHに捕まってたんでしょうね(他人事のようだ)
光の剣はもちろんエンジェルハイロゥの能力。
ロイスを求めて彷徨い歩く、ジャーム化すれすれだったなっちゃん。
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職業:
学生
趣味:
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自己紹介:
ゲーマー猫好きひっきー体質。これはひどい。
普段自分の趣味を語らないんですが、
ネット上でくらいはっちゃけちまえ
と思いブログ開設。
TRPGリプレイについてとか
サンホラについてとか語ったり
時々愚痴も入る。人間だもの。
あ、カウンターは自作です。
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と思いブログ開設。
TRPGリプレイについてとか
サンホラについてとか語ったり
時々愚痴も入る。人間だもの。
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